あの子




あの子は何時も独りだった
あの子は
まるで光というものが存在しない世界のような
真っ暗な部屋に
一人でポツンとたたずんでいる





あの子はその部屋の中で唯一の
いや
僕にとっても
光だったのかもしれない




でも僕はあの子を部屋から出すことが
出来なかった


ドアを開けることも
電気を付けることも
話しかけることさえ
出来なかった




あの子は
あの部屋から出られただろうか
それとも・・・


どちらにしろ
僕にはもう
遠イ思い出にシカ
過ギナかッた


ジカンハモウ
モドラナイ




















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